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放浪の画家…山下清♪

花火@1j
『みんなが爆弾なんかつくらないで
きれいな花火ばかりつくっていたら
きっと戦争なんて 起きなかったんだな』

そう語り、終生花火を愛し、夜空に煌めく大輪を描き続けた男性がいました。
その男性の名は【山下清】……。
放浪の画家、日本のゴッホと称された天才です。

BS-TBSで放送中の番組【THE 歴史列伝~そして傑作が生まれた~】
で紹介された今回の列伝は山下清でした。
番組のゲスト、映画監督の大林宣彦さんは山下清の傑作
「長岡の花火」を題材とした映画を監督、清の才能に惚れ込んだそうです。
清@9j

清は3歳の頃に重い消化不良で命の危険に陥り、一命こそ取り留めたものの、
軽い言語障害、知的障害の後遺症を患います。
その為幼い頃にイジメられたり、母親から一緒に無理心中を迫られたりと
清の幼き日々はあまり幸せとは言えなかったようです。
『しかしそれが彼の優しさや
フィロソフィー(哲学)を持つ力になったのではないか』
と語る大林監督。
『不幸を幸せに変えて行くのもアートの力。
3歳の頃に患った病気の為、純真な子供のままで、
汚れた大人にならないですんだ事が、彼の絵を完成させた』
とも…。


その後清は、知的障害児施設「「八幡学園」へ預けられ、
この学園で貼り絵と出会います。
清が描いた絵は、最初は昆虫などが主でしたが、
徐々に人物や学園生活を描くようになっていきました。
清自身にどんな心境の変化があったんでしょうか。

『イジメられっ子で吃音があったりと「人間は恐ろしい…」と…
彼の場合、人間が嫌いというよりも恐ろしかったんだと思います。
知的障害児施設に行って、「人間も良いなぁ…」と…
知的障害児施設の人達はみんな純粋で子供の様な心を持っていますから
子供にとっては蝶も人間も同じなんですよ。
まさに孤独だった山下清が、貼り絵と出会う事で、
自分の世界に安らぎの場所を見つけた…
そこには蝶々も優しい人間達もいたという事を
見つけていったという事なんでしょうね。』

と大林監督。

そんな清ですが、ある日突然、放浪の旅に出る事になります。
『僕は八幡学園に6年半位いるので
学園にあきて 他の仕事をしようと思って
此処から逃げていこうと思っているので
下手(へた)に逃げると 学園の先生につかまってしまうので
上手(じょうず)に逃げようと思っていました。』

と後に語っているように、昭和15年の秋、清は突然学園を脱走します。
しかし、そこにはもう1つの理由がありました。
当時日本は戦争一色になりつつありました。
それは清の胸に幼い日のイジメや暴力を甦らせました。
清はいつ来るかもしれない、召集令状に怯え逃げ出したようです。

エピソード満載の放浪の旅を続けていた清でしたが、
戦禍が激しさを増す中、母の安否を確認する為に東京の実家に向かいました。
そこであまりにも悲惨な現実に直面します。
その頃に描いた作品「東京の焼けたとこ」には
道路になぎ倒された電線や黒焦げになった遺体…
そして遺体の傍で呆然と立ち尽くす人などが描かれています。
清@6j



『山下清が放浪日記に書いていますが
「戦争と言うのは銃を持って殺し合うんだ」と。
「一番大事なのは"命"だから、命が失われるのが一番怖いから戦争が嫌なんだ」と。
つまり当時の日本人が言えなかった素直な正直な気持ちを
知的障害と言われるが故に自由に言えたって事は、
これはやはり”天の配剤”でしょうね。
しかもその先が面白いんですが、
「だから自分は男の子になるのが嫌だった」と…
「女だったら戦争に行かなくてすむと思ったんだけれども、
女も子供を産むのが辛いから、男も女も辛いんだね…。」
と書いているんですよ。
これがね、山下清という人がね、そういうね、
「生きとし生けるものはみんな苦労して辛いんだ」
という事を前提として持っていた…
だからあの人の優しさの滲み出る様な絵はそこから生まれたんだろうと思いますね。』

と大林監督の優しい語り口と
素晴らしい見解を聞き、私は一気に込み上げるものを我慢できずに
涙してしまいました。
戦争で伯父2人を亡くしている私にとって
改めて、あの戦争は一体なんだったのだろう…。
みんなが清の様な気持ちを持てたら良いのに…という想いで
泣けて泣けて仕方ありませんでした。


お金も持たず放浪の旅を続けた山下清。
ある日、新聞記者から「旅の最中はオニギリをもらいに歩いたそうですが、
オニギリがもらえない時はどうするんですか」と聞かれ
こう答えています
『オニギリがもらえるまで歩くから
もらえないって事はないんだな』

清の放浪には目的やゴールはありませんでした。
ただひたすら歩き、偶然出会った人の優しさや
美しい風景を愛しました。
今、天国の清は思う存分放浪を楽しんでいるのかもしれませんね
清@11j






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